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楽屋日記

仕事、観劇、だらだらの日々
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「猫を抱いて象と泳ぐ」小川洋子

昨年の本屋大賞5位に選ばれた作品。その前から割と話題作で、私も半年程前に図書館に予約していたのがやっと届きました。

とにかく文章の美しさに圧倒されました。

男はチェスという海に少年を放ち、彼が自ら発する光だけを頼りに、どんな深い海溝にもひるむことなく、無比の軌跡を描けるよう導いた。

この一文を読んだ時にすごく綺麗だなと思って何度か読み返して。でもこの作品の随所にこういう綺麗な描写が出てくる。日本語の美しさを改めて感じさせられました。


文章だけじゃなくて、作品に出てくる登場人物もまたいい。
一人の少年がチェスと出会い、静かに真摯にチェスと向き合っていく様が描かれた作品ですが、まず主人公のリトル・アリョーヒンがとても精錬にストイックにチェスを極めていくんですが、その姿がどこか切なくて、物悲しい。でも気になって先を読んでしまう。
彼を囲む人々もとてもいい。チェスの宇宙に導いたマスター、主人公がほのかな恋心を抱く少女ミイラ、主人公の家族。リトル・アリョーヒンの最高のチェス相手・老婆令嬢。それぞれの出会いがとても温かい。彼はとても口数の少ない人なんだけど、彼を深く理解し、見守り続ける。彼の短い人生はこの人たちのおかげで幸せだっただろうなと思えます。

作品内にチェスの描写が多々出てきますが、私自身チェスをしたことは一度もなくて、ルールも全く知りません。それだけにもしチェスを知ってたらもっとこの作品を楽しめただろうなあと思うと、それだけが残念。
派手ではないですが、いい作品に出会えたなあと思います。
間違いなく、今年読んだ本の上位に入るだろうなと。

| 本、音楽 | 02:02 | comments(0) |
「ハリー・ポッターと死の秘宝」J・Kローリング
 やっと読み終わりました。発売から1年以上たって今更ですが。
今更なのでネタバレなどなど気にせず書いちゃいます。

読み終わって一番感じたのが、内容どうのよりもまず、長かったこのシリーズがとうとう終わったんだなあということ。すごく感慨深かったです。
この長い物語をきっちり完結させたというだけでもローリング女史に拍手を送りたくなりました。

最終巻を読んだ後、なぜか1巻を初めて読んだ時の興奮を思い出しました。すごく面白くてどんどん読み進めてったっけなあ。ハリポタの話題で何時間でも語れてたなあとか。
でもって1巻から読み直したくなりました。7巻では怒涛のごとく伏線回収してあったんですが、前巻までに張り巡らされていた伏線をはっきりと覚えてなかったりしたので。ハリー達の成長っぷりも一気に読んでみたらまた違った感じ方ができそうだし。

内容としては思ったよりあっけなかったというか、ヴォルデモードとの対決が思ってたより尻すぼみだった気がする。でも、ハリーとヴォルデモードの能力の差を考えると妥当なのかとも思ったり。

あと、完全に児童書じゃなくなったな、というのも感じたかな。
所々言い回しがすごく回りくどくて分かりにくかったのが残念。なんか文字を追ってても目がすべるというか、何度も読み返す事が多々ありました。

スネイプの過去には泣かされますね。最期の彼の気持ちを想像するととても切ない。
彼のしたことは誰にもできることではないし、それを死ぬまでまっとうした彼は誰より強い人だったのかもしれないなあ。
スネイプが一気に好きなキャラになりました。スネイプ視点で読み返してみるのも面白いかも。

残念だったのは、激しい戦いでハリーの親しい人がどんどん死んでいっても、彼らがどう戦ってどんな風に死んでいったのか、彼らが何を残したのかさっぱり書かれてなかった事。ただ物語を悲劇的にするために死んでいったのだろうかと思わずにはいられない扱いで、シリウスの最期を読んだ時と同様なんだか悲しくなった。

なんか読み終わって色々思うところはあるんですが、言葉にできないというか、どう書けばよいやら。

とはいえ、ハリー・ポッターシリーズはやっぱりすごい作品だと思います。これだけ世界の人を惹きつける物語はそうそうないと思うし。10年、20年後も読まれつづけてる作品であって欲しいと思います。
いつか原書にも挑戦してみたいな〜。

この原作がどう映画化されるのか、公開が楽しみになりました。まだまだ先だけど!
| 本、音楽 | 06:15 | comments(0) |
「植物図鑑」有川浩
 有川さんの新作。図書館で予約してたのが届きました。前回の別冊図書館戦争の時は予約件数が200件近くにまで上ってたので、今回も手元に来るまでに相当かかるだろうと踏んで覚悟決めてたんですが、意外に早くやってきてちょっと拍子抜け。嬉しいけど。
表紙が可愛いですよね〜。有川さんの本は表紙が可愛くて買うなら断然ハードカバーです。値段が可愛くないので図書館が殆んどですが。

内容(「BOOK」データベースより)
ある日、道ばたに落ちていた彼。「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか?咬みません。躾のできたよい子です」「―あらやだ。けっこういい男」楽しくて美味しい道草が、やがて二人の恋になる―。
表紙に負けず劣らず中身も可愛かったです。
「男の子の前に美少女が落ちてくるなら女の子の前にイケメンが落ちてきて何が悪い!」と作者が豪語してるだけあって、思いっきりフィクションですが、可愛らしいラブストーリーでした。
突然行き倒れてて、拾ってくださいと家に住み着いた割りに意外と紳士で優しい彼。家事万能でしっかりやりくりしてくれて、野草に詳しくて野草で次々と美味しい料理を作ってくれて…っておるかい、そんなイケメン!と突っ込みつつもそこはフィクションだからとこちらも割り切ってさらっと読めるんだろうと思う。

図書館戦争ほどの破壊力はなかったものの、それでもやはり、かなりの甘々っぷりでした。でも二人の会話は意外とさらっと読みやすくてあっという間に読み終わってしまった。
有川さんの作品はひねりがないほど先が読めてしまうものもあって、これもその一つだとは思います。だが、そこがいい(笑) というか有川さんのラブストーリーでちょっとひねり入れられてバッドエンドだと魅力激減な気がします。ハッピーエンドでしょ、と思っていても登場人物とその成り行きをほほえましく見守ってしまう、それが有川作品の好きなところかなと。

いわゆる雑草と呼ばれる草にも一つひとつちゃんとした名前がある。作品中いろんな草花の名前が登場しますが、懐かしい名前もちょくちょく出てきて楽しく読みました。
特にイタドリ、昔山の上に住んでた田舎っ子だった頃によく摘んで帰って皮むいて塩つけてかじってました。あとレンゲの蜜吸ったな〜とかそんな事も懐かしく思い出しました。
これから入居者連れて散歩に出たら目に入る草の名前が気になってしまいそうです。
本当の植物図鑑いるかも。
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| 本、音楽 | 14:07 | comments(1) |
『獣の奏者<探求編><完結編>』上橋菜穂子
 先ほど読み終わりました。ネタバレ気になる方はご注意ください。

前2作を読み終えて、続きが物凄く気になっていたものの、一応の完結となっていた作品。完結編が出ると聞いて発売後すぐ買ってきて合間を見つけては読んで、やっと読了。
でも書きたいことがまとまらない〜。とりあえず思ったことを連ねときます。

本当に壮大なファンタジーですね。日本でこんなファンタジーが生まれたのが嬉しい限り。作者の上橋さんは、この作品は児童書と思ってないといわれているそうですが、全くその通り。児童書のレベルを超えてると思います。一度完結させた作品のその後を(しかも数年間が開いたにも関わらず)新たに書き足してこの出来ってすごいんじゃないかな、と私は素直に思いました(他の評価は知りませんが)。

でも結末はなんともいえない結末でした。正直、もっと違った形だったらよかったのにと思わずにはいられなかった。1作目から主人公のエリンに感情移入して読み続けてきたので、自分のしてきたこと、自分のしようとしていることに苦しみ続けたエリンが可哀相でなりませんでした。
でも最後のくだりをもう一度読んで、エリンは自分の思う道を真っ直ぐに突き進んだ。そして最期は納得して最期の決断を下した。もしかすると不幸なだけではなかったのかなあと。

そして前2作で気になっていたイアルとのその後。イアルが想像通りそのまんまで嬉しかったです。物静かだけどやるときゃやる格好いい父親であり、良き夫。ふたりがたった10年間でも幸せな夫婦として生きられたことは読者としては嬉しい限りです。ラストのくだり、片時もそばを離れずエリンのそばにあり続けたイアルを思うと胸が痛むけど。その姿を想像し、その後のジェシの独白を思い出すとこの2冊の表紙がとても感慨深く見えてきます。母と子、家族の絆もこの作品の大きなテーマでもあると思いますが、そこも抜かりなくしっかり描いてありました。

悲しい結末ではありましたが、物語としてはとてもすっきり完結したと思います。前作読了後はもやもやして仕方なかったので。はっきりとラストを書いてくれたのが有難かったなーと。
天と地の守り人の戦場場面を読んだ時も思いましたが、上橋さんは戦場というものを真正面から書く人なんだなと思います(毒霧は核兵器を思わせたし、ところどころ現代への風刺みたいなものも感じられたり)。子どもが読むからといって曖昧な表現で逃げないんだな、と。読んでいていつも自分が書くものに対してとても誠実な印象を受けます。

あと、知らないことの恐ろしさ、というのもこの物語が前2作含めた全編通して訴えられていると思います。エリンは知らないことを知るために禁忌とされたことの全てを暴いてしまった、エリンの母は皆が知らないことを隠し通すためにその身を投げ出した。真王は祖先が知っていたこと・自分が知るべきだったことを知るすべを失い、それを知らないが為に戦いに王獣を使う道を選んでしまった。
その知らないことの罪を悔い、皆に教育を、真実を伝えていこうとするラストがとてもしっくりきました。それをエリンの息子のジェシが、両親が生きた地から始めたところがとても嬉しいし(しかもエリンの育ての親のジョウンに通ずるものまであるところがなんとも)、納得できるラストにしてくれたかなと思います。

エリンの物語はこれで終わりですが、獣シリーズは続けようと思ったら続けられるな。壮大な大河小説にしようと思えば出来るなーと。
とにかく、上橋さんが次に書くのはどんな物語なのかとても楽しみです。
| 本、音楽 | 23:56 | comments(1) |
「告白」湊かなえ
 本屋大賞を受賞した話題作、ということで図書館で予約していたのがやっと届いたので読んでみました。書店でもいまだに平積みになってますね。
勢いに乗ってぐいぐい読めました。あっという間に読み終えたと言う感じ。読後感は、正直あまりよくなかった。
本屋大賞、もうちょっと夢ある作品選ぼうよ、とちょっと笑ってしまったくらい。

でも面白いのは面白かったんですよ。読みやすいし、インパクトもあったし。主人公の女教師が淡々と語っていく第一章はよく出来てると思うし。普通のミステリーと毛色が違うとも思ったし。
でも主人公に感情移入できなかったなあと(かといって誰にできたわけではない)。私は結構すんなり主人公に肩入れしてしまう方なのに主人公の心情が気持ちとして理解できないと思った。結局主人公も狂ってしまっていると言うことなんでしょうが。

短編連作で次々と視点が変わっていくのは面白かったです。被害者側、加害者側(この作品の場合、被害者なのか加害者なのか難しいところですが)どちらの立場からも全く違う解釈で、思いがあって、さらに周囲の人々の思いが複雑に絡み合っている。実際の事件もニュースで淡々と流れていてもこんな風に色んな人の思いが交差しているはずなんだよなあと考えさせられました。

ちょこちょこ、これはどうなったんだろう?って細かい点があったりするんですが、もともと第一章のみの作品に加筆と言う形でニ〜六章が書かれたってことらしいのでそのせいかもしれません。
私自身の好みとは別として、面白い作品ではありました。デビュー作でこれだけ書けるのってすごいと思います。2作目も予約してみようと思います。

しかし、どんなに売れてもドラマ化はできんだろな、この作品…。
| 本、音楽 | 04:26 | comments(0) |
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